ただ好きだから
人「ね、これカメラもスタッフもいなくて、ガチのやつだよね」


臣「そうそう。これ終わるまで帰れないよ(笑)」


夏「そんなに時間かからないよ。こっちは、ほとんど終わってるし」


振り返るとテニスコート1面分程の畑の収穫がほぼ終わっていて、三代目のメンバーが掘るのは、その端一列だけだった。


人「あ、そういうことね、俺たちの為に残しておいてくれたんだ。じゃ、本当に終わらせないとヤバイね。よしっ、じゃあ真剣にやりますか」


全員「おぉ」「はーい」「頑張るぞ」「今夜は、新じゃがや」


そう言って作業が始まった。


まずは、夏月が手本見せた。


夏「まず、葉の部分の根本を両手で掴んで、抜きます。その後、このフォークみたいなこれで掘り起こします。そして、このカゴに入れて行くって感じです」


夏月の手本を真似て、作業する7人。


エ「うぉ〜、気持ちいい。ガッツリ実がついてる」


健「ホンマや、すごいわ」


掘り上げるごとにゴロゴロと現れるジャガイモに大喜びのメンバー達。


臣「あれ、うまく掘れない」


臣が手間取っていると、夏月は臣の後ろから声を掛ける。


夏「もっと深くさして、ぎゅって」


臣「もっと?んっ、あ、あぁ、きた〜。これね、すごい気持ちいい」


臣と夏月のやりとりに、岩ちゃんが反応する。


岩「なんかエロい感じに聞こえるんだけど」


臣「はぁ?俺?全然意識してなかった(笑)」


夏「……」


岩ちゃんのツッコミに固まる夏月。


健「こら、お(がん)っ!女の子の前で何いうてんねん」


岩「あ、夏月さんごめん。ついつい、いつものノリで」


健「こら、いつも俺らが下ネタばっかゆうてるみたいに聞こえるやないかい」


岩「え、違ったっけ?」


臣「さぁ、どうかな?」


人「はいはい、手がとまっちゃってるよ。さっさと掘って、美味しい新じゃがちゃんが待ってるよ」


三代目の日常的な会話に慣れるにはまだ時間がかかりそうだ。
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