気づいて

••涼太


「莉央、可愛い顔して
     よう、寝てるね」
「クスクスっ、本当ね。」

私とおばあちゃんが、
覗いてみてるのは

ベビーベッドで寝ている
私の大切で大事な凉太(りょうた)

母体が悪かったのか
早産で産まれてしまい
凄く心配したが
先週NICUを退院した。

今は、生後4ヶ月
産まれた時は、小さくて
涙が止まらなかった。

大きく産んであげれなくて
ごめんね
と、何度も彼に詫びた。

そんな凉太も
すくすく育ってくれている。
まだ、平均体重には満たないけど
先生から、
「もう大丈夫。」
と、言ってもらえての退院だった。

おばあちゃんは、
「小さく産んで
大きく育てるのが、一番」
だと、良く言ってくれる。

凉太が、産まれたとき
両親も洋子おばさんも
駆け付けてくれた。

心配ばかりかけた私なのに・・
おばあちゃんは
「当たり前だ。親なんだから
洋子は、おばさんなんだから」
と、言ってくれた。

両親も叔母も
私の妊娠を決して責めずに
「莉央の思うようにしなさい。」
と、言ってくれた。

私の妊娠を知ったおばあちゃんが
「私が莉央を預かるから」
と、電話してきてくれて
引っ越しとなった。

もちろん、誰にも口外しないように
五人で話しあった。

杏は、知っているが
ペラペラしゃべる子ではないし
先日も泊まりに来てくれた。
「悠太さんは、大丈夫なの?」
と、心配して言えば
「大丈夫だよ、悠太より
莉央が心配だったから」
と、言うから
おばあちゃんと三人で笑った。

杏は、凉太を
「可愛い、可愛い」
と、離れるのを惜しみながら
悠太さんの元に帰って行った。

こんな私を、皆、
温かく見守ってくれて
すごく、嬉しかった。
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