あまい・甘い・あま~い彼に捕らわれて
「では僕たちはやっと来てくれた彼女を皆さんに見せつけてまわりますので失礼させて頂きます」
もう一度笑顔を作り会釈をして背を向けた私の腕が捕まれた。
「あっ…」
振り向くと副社長が慌てて腕から手を離した。
「いや、あの、兄貴から話は聞いていたんだか、坂口さんが本当に兄貴と付き合っているのがこの目で見るまで信じられなくて…。
坂口さんは本社勤務だけど兄貴は山梨の開発研究所だろ?
どこに接点があるんだよ…」
疑うようなじっとりした視線に一瞬びくりとしたが恭一の腕に自らの腕を絡めて抱きつくようにぎゅっとすがりつく。
ダメだ…震えちゃいけない。
一呼吸おいて恥ずかしそうにうつむきながら口を開いた。
「あの…私の父が勤める大学病院に恭一さんが以前勤務していらして。
私が一目惚れしてずっと片想いしていたんですがまさかまた同じ会社で出会えるなんて思ってなくて…。
でも社長のご子息ですし、私とは身分も立場も違う雲の上の方なのでずっと密かに思っていたんです。」
チラリと上目使いに恭一を見上げてぽっと頬をそめた。
もう一度笑顔を作り会釈をして背を向けた私の腕が捕まれた。
「あっ…」
振り向くと副社長が慌てて腕から手を離した。
「いや、あの、兄貴から話は聞いていたんだか、坂口さんが本当に兄貴と付き合っているのがこの目で見るまで信じられなくて…。
坂口さんは本社勤務だけど兄貴は山梨の開発研究所だろ?
どこに接点があるんだよ…」
疑うようなじっとりした視線に一瞬びくりとしたが恭一の腕に自らの腕を絡めて抱きつくようにぎゅっとすがりつく。
ダメだ…震えちゃいけない。
一呼吸おいて恥ずかしそうにうつむきながら口を開いた。
「あの…私の父が勤める大学病院に恭一さんが以前勤務していらして。
私が一目惚れしてずっと片想いしていたんですがまさかまた同じ会社で出会えるなんて思ってなくて…。
でも社長のご子息ですし、私とは身分も立場も違う雲の上の方なのでずっと密かに思っていたんです。」
チラリと上目使いに恭一を見上げてぽっと頬をそめた。