あまい・甘い・あま~い彼に捕らわれて
「颯馬ぁ…」

ろれつの回らない杏から、ちょうど仕事を終えた帰宅途中に電話が入る。

「はぁ、酔ってるの?どこ。迎えに行くよ」

車を飛ばして伝えられた駅まで行くと酔った杏が数人の男に声をかけられていた

走ってかけより、杏の腕をひき俺の腕の中にとじこめる。

「俺の彼女に何か用」

低めの声で睨み付けると

「なんだよ、男つきかよ」

「イケメンの彼氏いるんじゃん」

諦めて離れていく男たちを横目で見ながら、車の助手席に押し込むと、深いため息をついた。

「あのさぁ、こんなに酔って何やってんだよ」

杏はうつむいたまま、眉毛を下げて口を尖らせ

「んー。男と別れたっ!
エッチさせない女は彼女じゃないって!」

杏の言葉に息をのむ。

杏が他の男と…考えたくもないし聞きたくもない情報だ…。



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