あまい・甘い・あま~い彼に捕らわれて
***

三年ぶりに訪れた颯馬の家。

颯馬の両親が笑顔でむかえてくれた。

「杏ちゃん、いらっしゃい。
見て、これ颯馬が作ったケーキ。
杏ちゃんに食べさせるんだって朝早くから張り切って作ったのよ」

テーブルにはたくさんのお料理の他に、美味しそうなケーキが何種類も並んでいた。

「うわぁ!
美味しそう。颯馬が全部作ったの!
すごい!すごいよ颯馬!!」

興奮してつい昔のように颯馬に飛び付くと、大きく目を見開き固まってしまった。

「あっ…ごめん…」

慌てて離れると颯馬は真っ赤になって背を向ける。

「 なんだよ颯馬、杏ちゃんの喜ぶ顔が見たかったくせに照れるなよ」

父親の虎太朗さんにからかわれて、ますます赤くなり

「うるせぇ」

とそっぽをむきながらも

「ありがとう」

と小さな声の呟きが私の耳に届いた。


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