あまい・甘い・あま~い彼に捕らわれて
お店の前で、颯馬は白いコック服に身を包んで、私が来るのを待っていた。

その顔はちょっと怒っていたけど、走りよってそのまま颯馬に抱きついた。

「颯馬!」

甘い香りとバターの香りを見にまとった颯馬が、抱きついた私の背に戸惑いながらそっと手を回す。

「遅いから来ちゃダメだろ。

でも、会えて嬉しい。

来てくれてありがとう」

颯馬は私をお店の中に招き入れた。


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