あまい・甘い・あま~い彼に捕らわれて
「それって…泊まりでってこと…だよね…」

「そう…なるかな…。

ダメ…かな…?

俺は杏とゆっくり二人っきりで過ごしたい」

耳元で囁かれて身体がカーっと熱くなる。

「 甘えてもいい?
たくさん我が儘言うよ?」

頭上で颯馬がクスクス笑う。

「杏の我が儘は昔からだろ?

俺がどんだけ振り回されてきたとおもってんの?

まぁ惚れた弱味だからしかたないけどさ」

意地悪く笑う颯馬と目が合う。

「杏、泊まりだから覚悟しとけよ。

忙しくてほっといたぶん、たっぶり甘やかして可愛がるから、俺。

たぶん手加減できないから。

杏の全部を俺のものにしたい…

いい?」

返事のかわりに、再び胸に顔を埋めてぎゅうっと抱きついた。







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