シュガーレスでお願いします!
私が弁護士を目指したのは、ある医療過誤事件のドキュメンタリー番組を見たのがきっかけである。
主治医の医療ミスを訴える患者に対し、あくまでも最善の手は尽くしたと主張する病院側。
このまま病院側の主張が認められると誰もが思ったその時、患者側の弁護人が病院側のミスを決定づける確たる証拠を突き付けたのである。
……患者側の弁護人こそ、奥寺香子先生その人である。
その後、香子先生は病院側のミスを徹底的に追求し、見事裁判で勝利を勝ち取った。
元患者と抱き合い勝利の喜びを分かち合う香子先生を見て、私もこんな風に人を助けたいと弁護士への憧れを強くしたのだった。
……しかし、憧れの張本人は私の与り知らぬところで、なにやら良からぬことを君島さんに吹き込んでいる。