君への愛は嘘で紡ぐ

玲生side

フリーマーケットの途中で気分が悪くなり、お嬢様を一人置いて帰った。
家に着いてすぐに、気が緩んだのか、俺は倒れてしまった。


目が覚めたのは、それから三日後だった。


目を開けると、病院のベッドの上だった。
母さんはそばにある丸椅子に座り、ベッドにうつ伏せになっていた。


「……母さん、起きて」


肩を揺すって母さんを起こすと、俺の顔を見るなり、目を潤ませた。
酷く安心した顔に、申しわけなさが込み上げてくる。


「玲生……よかった……」


母さんは俺の手を握った。


「本当、よかった……」


一粒の涙が頬に落ちるが、それをすぐに拭った。


「先生、呼んでくるね」


笑顔を見せると、医師を呼びに病室を出た。
すぐに先生と戻ってきて、検査を受ける。


その検査が終わると、母さんは椅子の上で黙り込んだ。
だけど、俺の手を強く握っている。


「ねえ、玲生……そろそろ、検査に集中しない……?玲生のためになると思ってあまり言わないで来たけど……こんなことが続くなら、私の寿命縮んじゃう……」


何も言えなかった。


俺が倒れるのは、今回が初めてではない。
原因もきちんとわかっている。


だからこそ、母さんの気持ちが痛いほど伝わってくる。
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