切愛願望~極上御曹司の庇護欲からは逃げられない~
『美月、ゴールデンウィーク、カフェの大掃除をしたいからあけておいて』
初任給が出たとはいえゴールデンウィークに旅行をする余裕なんて私にはなかったし、何も考えずに『はい』と返事をした。
それでノワールをピカピカにする気でいたのだけど、玲司さんは『三日分の着替えを用意して』と私に命じた。
気合いが入った大掃除だな……なんて思っていたら、朝の四時に彼に起こされ、車に乗せられて……。
途中トイレ休憩を挟みながら五時間ぶっ通しで走って、着いたのは東北の有名な観光地。
玲司さんがずっと運転して、私は横で心地よく寝ちゃってたけどね。
玲司さん、スーパーマンだよ。
五時間も車運転したのに、なんでそんな爽やかに石段登ってるの?
でも、最近私は彼の新たな一面というか……本性?を知ってしまった。
彼は悪魔に豹変する時がある。
車の中でキスして以来、玲司さんはちょくちょく悪魔な顔で私を弄る。
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