切愛願望~極上御曹司の庇護欲からは逃げられない~
「どう?」
玲司さんに感想を聞かれ、にっこり笑った。
「美味しい」
「口に合って良かった」
彼はとろけるような笑みを浮かべ、岩魚などの料理を私に勧める。
「岩魚焼けたみたいだから食べよう」
「はい……あっ、うん」
今のはセーフだよね?
ドキドキするが、玲司さんからお咎めはない。
ホッとしながら岩魚を口にすれば、凄く美味しくてつい笑顔になる。
そんな調子でお酒を飲みながら、料理を口に運ぶうちに、身体がカーッと熱くなってきた。
頭もなんだかふわふわする。
まるで天国にいるよう……な。
「玲司さん、美味しいね。私、幸せ〜。えへへ」
彼の腕を掴んで寄りかかる。
「美月、酔った?」と玲司さんに言われるも、キャハハと笑って返した。
「酔ったことないからわかんない。でも、すごく気分がいいよ。大好きな玲司さんも一緒だし」
なんだか知らないが、すっごく楽しい。
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