彼女になれない彼女
7時。
自転車で駅に向かう。
自転車で駅まで5分。
駅から電車で3駅。
駅から徒歩10分で学校には大体7時40分頃着く。

部室棟の方を見ると、偶然朝練終わって着替えたばかりの平良の姿が見えた。
友達と笑いながらこっちに向かってくる。
ドキッとする。
いつもと私の気持ちが違うことに気付く。

友達のうちの一人が私に気付いて、そのあと一気に平良と周りの友達の視線が私に向けられた。

あれ、いつもと違う。

友達がニヤニヤしながら平良の周りから離れる。
平良が少しだけ困ったような顔をしながら、私の方に向かってきた。

私の前まで来て立ち止まる。

「友達に言ったの?」
「言った言った。」

平良が飄々とした調子で答える。

「どっちにしろ今日振ったら絶対広まるじゃん、付き合ってること。」

それもそうか。

「なんか問題あった?」
「ないけど。なんか、そういう目で見られると思ってなかった。」
「どうでもいいじゃん。」
「うん、まあね。」

平良はいつだってあっさりしてる。
あっさりしてることを好むのだ。

「じゃあ俺こっちだわ。」

平良は部室の鍵を戻しに行くようで、職員室の方を指差した。

「うん、じゃあ。」

私がそれだけ言うと、平良も軽く手を振って駆け足でその場を去っていった。

少しは今までとは違うのかな。
私も友達に言った方がいいんだろうか。

< 6 / 65 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop