期間限定『ウソ恋ごっこ』
あぁ、助けて。


お願い、助けて!


あたしを助けて! 近藤先輩ーー!


――バターーン!


ものすごい大きな音が室内に響いて、あたしに覆い被さる寸前だった伊勢谷先輩がバッと身を起こした。


あたしも反射的に音のした方を向いて、自分の目を疑う。


「近藤先輩!?」


全開になった扉の前に、汗だくになった近藤先輩が仁王(におう)立ちしてゼエゼエと息を乱している。


な、なんで近藤先輩がここにいるの!? それともこれはあたしの幻覚!?


「なにやってんだよ! 司ぁ!」


近藤先輩がこっちに突っ込んで来る。と思った次の瞬間には、近藤先輩の右の拳が伊勢谷先輩の左の頬に激突していた。


殴られた反動でソファーから床に転がり落ちた伊勢谷先輩を見て、あたしは細い悲鳴を上げる。


やっぱり幻覚じゃない! 本物の近藤先輩だ!
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