高嶺の花沢さんは恋の仕方がわからない

「えっ…？」

どう思いますって…私、聞かれたの？

と言うか、何で聞いてきたのかわからないんだけど…。

そう思いながら、私は考えた。

「花沢さん？

すみません、ちょっと難しかったですよね？

ごめんなさい、仕事とは関係ないことを…」

私が考えているのを志田さんは困っていると感じたみたいで、慌てて謝ってきた。

「――いいんじゃ、ないですか…？」

謝ってきた志田さんの言葉をさえぎるように、私は言った。

「西口くんにつきあっている人がいるのは、いいことだと思いますよ。

ただし、仕事に支障がでなければ…の話ですが」

違う、言いたいのはそう言うことじゃない。

「そ、そうですよねー」

志田さんは笑いながら返事をした。