愛するオトコと愛されないオンナ~面食いだってイイじゃない!?
私は、紗香に言われたことをかいつまんで話した。



「……けっこうショックでした。
私、妹がそんな風に感じてたなんて、少しも気付いてなかったんです。
仲の良い姉妹だと思い込んでたのは、私の妄想でした。」

「そうじゃないと思うよ。
妹さんは、昨夜たまたま感情的になっちゃっただけだよ。
夢を諦めたのも、きっと、本人の意思だよ。」

「いえ、妹は……」

「夢って、そんなに簡単に諦められるもんじゃないんだよ。
だけど、持ち続けるのが辛いものでもある。
妹さんは、うまくいかなければいかない程、夢を諦めかけてたんじゃないかな?
でも、それを認めたくなくて、パン屋さんのことを口実にした…」



確かに、柊司さんの言うことは筋が通ってるし、もしかしたらその通りなのかもしれない。
考えてみれば、大学を卒業してからの紗香は、いつも暗い顔をしていた。
家に帰って来ても、自分の部屋に閉じこもってた。
そんな調子で、接待業なんて出来るのかな?って、心配してたくらいだもん。
でも、パン屋さんに行くようになってからは、紗香の様子は変わった。
表情も明るくなったし、家でも良く話すようになった。



そう思ったら、柊司さんの言うことはすごく信ぴょう性が感じられる。
その件だけ考えれば、ちょっと腹も立つけれど、でも、そんな、事実を捻じ曲げたようなことを言ったのも、結局は、私に対してもやもやしたことがあったからだろうね。
多分、一番の原因はパンのお釣りをあげたことかもしれない。
私は、紗香のプライドを傷付けたんだよね。
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