愛するオトコと愛されないオンナ~面食いだってイイじゃない!?
もう隠しようがなかった。
狭い個室に二人でいるんだもの。
それに、私の涙は止まらないだけじゃなくて、いつしか声をあげて泣いていたから。



「……やっぱり、本心じゃなかったんですね。」

八重樫さんは、ハンカチを差し出してくれた。
仄かに香水の香りがした。



「わ、私……」

馬鹿みたいに泣いたから、喋ると息が苦しい。



「シュウはすっかり誤解してますよ。」

「ご、誤解…ですか?」

八重樫さんは頷いた。



「あなたはシュウの顔が好きなだけだって…」

「え……」

確かに私はそう言った。
だから、柊司さんがそう思うのは当然だし、そう思ってほしいとも思ってた。



「俺にはわかってますよ。
あなたが、シュウのことを愛してるってことを。」

「えっ!?」

「あなたがシュウを見る視線を見れば、そんなこと簡単にわかります。
なのに、シュウにはそんな簡単なことがわからない。」

「え…で、でも、柊司さんは…」

そう、柊司さんが好きなのは由紀子さん。
だから、万一、私が柊司さんのことを本気で好きだと言ったとしても、それはどうにもならないことだ。
八重樫さんだって、そんなことはわかってるはずなのに…
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