卑劣恋愛
告白
ついに、待ちに待った昼休みがやって来た。


あたしは教室から出ようとする武を、通路を塞ぐように立って呼び止めた。


もちろん、手にはお弁当を持っている。


「武、約束通りお弁当作ってきたよ!」


飛び跳ねて言うあたしへ向けて、武は眉間にシワを寄せた。


「弁当って……俺、そんなの頼んでないけど」


武が暗い声で言う。


もしかして迷惑だった?


一瞬そんな気持ちが浮かんできたけれど、すぐにかき消した。


迷惑なワケがない。


だってあたしと武はみんな公認のラブラブカップルだもん。


武はまた照れているのだろう。

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