溺愛婚姻譚〜交際ゼロ日ですが、一途な御曹司と結婚します〜
「美華にしては少ないな」
「そうですか?」
どれだけ食べる女だと思われているのだろうか。
初めて会ったときに、遠慮せず食べた印象が強いのかもしれない。
「本当はもっといけただろ」
「……ですね」
博人がククッと肩を揺らす。
バレバレだ。
「あ、そうだ。博人さんにひとつ報告があるんです」
美華はうれしそうに声を弾ませ、人差し指を立てた。
「『森におっこちたお月様』の重版が決まったそうなんです」
ここへ来る途中に担当から連絡が入ったのだ。
美華の書籍で重版は初。快挙だ。
「そうか! すごいな美華!」
「博人さんのおかげです」