同窓会〜あの日の恋をもう一度〜
妹も中学校が同じ位の時間で通える距離だったので、お互いに立地場所については文句なしだ。

バイトに関しては、学校側も成績が特に酷くない生徒については申請したら許可がおりるとの事だったので、土日祝日のお休みの午前中、近くのコンビニでバイトに励んだ。

学生の休日だけのバイト代なんて知れた金額だけど、当時の私は両親にバイト代の半分を毎月渡していた。

学費には到底及ばないけれど、少しでも家計の足しにして欲しい思いだった。

月によっては出勤日数も変わるから、金額は変動したけれど、残りのお金で自分の洋服や学用品を購入してやりくりをした。

親としては、子供に心配させたくない思いだったのかも知れないけれど、家計を圧迫させている事には変わらない。

両親は、引っ越しをして妹の医療費がかからなくなったから要らないと言って最初は受け取らなかったけれど、私の熱意が伝わったのか最終的には受け取ってくれた。

女子校と言う事で、他校の男子生徒との交流も殆どなく地味な私は、坂本の件で男性恐怖症になっており、大学も高校のエスカレーター式で短大に進学した。

五年間、先生やバイト先以外で家族以外の男性と接する機会もなく、地味な外見でいたおかげもあり、学生の頃にも合コンや彼氏がいた経験はない。

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