同窓会〜あの日の恋をもう一度〜
「マジかー……。
西田って、SNS本当にやってないんだな。
ブログ書いたりとかした事ない?」

坂本が私の顔を覗き込むものだから、私の顔は、きっと一気に赤くなっただろう。
パソコン室内の空気はとても冷たい筈なのに、私一人、顔が熱い。
頼むから急激に距離を詰めてくるのはやめてほしい。

私は勢いよく頷いた。

坂本はそんな私の顔を見て、クスクス笑った。
一体何が可笑しいの?

「……ヤバイ、めっちゃ可愛い」

謎の発言をする坂本に、これ以上見つめられると恥ずかしさで心臓が壊れてしまいそうだ。
ただでさえ今、かなり心拍数が上がっている。

「さっきのURL、俺のブログのアドレスなんだ。
俺が承認した人しか見られない様にしてるんだけど、アカウント作ったら教えてくれる?」

見ると十年前の当時、流行った承認制のSNSのアドレスっぽい。
このSNSなら、確か高校の時、アカウント作っていた筈だ。

「ここのサイトなら、昔、高校の頃にアカウント作ってたかも。
ちょっと待って。
アカウント残ってるかな……」

私は手に持っているスマホで、坂本のメモに書いてあるサイトのログイン画面を検索した。
メールアドレスは当時から変えていない。
パスワードも……。

恐る恐る入力して、ログインボタンを押した。


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