同窓会〜あの日の恋をもう一度〜
私の告白に、坂本は瞠目する。
手にしていたマグカップをテーブルの上に置くと、坂本は席を立って私に近づいて来た。

私もカフェオレが溢れない様にテーブルの中央寄りにマグカップを寄せて置くと、パイプ椅子から立ち上がった。

「西田結衣さん。
俺ともう一度、一緒に恋を始めよう。
あの日には戻れないけど、西田の事、大事にするから。
もう傷付けないから。ゆっくりでいい。俺の事、ずっと好きでいて」

坂本の渾身の告白に、私は頷いて応える。

「あの時みたいに泣かせないでよ?」

坂本は私を抱き締めた。
そして耳元で囁いた。

「もちろん。その代わり、ずっと俺の傍にいて」

今日この場からやり直そう。

あの日の恋をもう一度……。


ー終ー
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