···病院へ


取り急ぎ、アンソニーは
妻(エレナ)に連絡をして

今晩は、メイソンにつく
と、伝えた。

アンソニーの妻(エレナ)は、
メイソンが心配になり
アンソニーに相談なく
沙織に連絡した。

知らせて、どうするかは
沙織が決めたら良い・・と。

『エレナさん、こんばんは。』
『サオリ、かわりない?』
『はい。赤ちゃんも順調ですよ。
ボスもかわりないですか?』
『アンソニーも元気よ。
今日は、あっと、まだ、帰ってないの?』
『えっ、この時間にも?』
もう、九時を過ぎているのに・・
『あのね、サオリ・・・・・・』

エレナさんは、
『いく?行かないは
サオリが決めたらいいよ。
どちらの選択も間違いじゃないからね。』
と、言ってくれた。

沙織は、悩んで絢に連絡した。

絢は、
「沙織は、どうしたいの?」
「わからない。でも行かないのは
もっと後悔すると思うし
私は、まだメイソンの妻だから。
彼が治ったら、二人の今後を決めるね。」
と、言う姪に絢は、
「わかった。
迎えにいくから。」
と、言って迎えに行き
メイソンの家に寄って
メイソンの着替えを準備する。

沙織は、
久しぶりに我が家に帰ると・・・・

えっ、なにこれ
酒の瓶やビール缶が
ありとあらえるとこに転がり、
服はあちこちに散乱していて
だが、台所はまったく使われていない。

後から入ってきた絢も驚いていた。

沙織が病院の準備している間に
絢が瓶を片付けたり
服を片付けたりしてくれた。
「絢ちゃん、ごめんなさい。
片付けしてもらって。」
「びっくりしたね。
あんなに綺麗にしていたのに。」
「本当に、びっくりした。」
と、言いながら病院に着くと
メイソンの病室に行き
< コンコン > ドアを開けると
アンソニーは、びっくりしていたが
沙織達を中に入れた

メイソンは、何本もの点滴と
酸素マスクをされていた。

(沙織は、病院に入る前に
絢からマスクをするように
言われて着用していた。)

沙織は、メイソンの変わりように
涙が止まらない。

メイソンは、やせこけ
頬骨は浮き上がり
目の下の隈は酷く
無精髭・・・

『会社にいつからか出社して
なかったらしい。
俺も今日まで知らなかった。

あまりのメイソンの態度に頭にきて、
秘書から外した。
そしてカワグチと二人で仕事を
させたんだ。
こいつが、自分で気づかないと
ダメだと思ったから』
『えっ、では、ボスの秘書は?』
『違うやつをつけたが、
中々、使い物にならなくて
自分の仕事で、手一杯で
メイソンの事を考えてなかった。
ある意味、自業自得と思っていたし。』
と、言うアンソニーに
私の事を思ってくれての
措置だとおもう。

『ごめんなさい、私のせいで。
エレナさんにも、寂しい思いを
させてしまいましたね。
今日、アンソニーは帰って下さい。
私が、今日は着きます。』
と、言うと
アンソニーも絢も心配したが
今日、明日位が
一番大切だと沙織は思ったから。
沙織に任せて二人は帰って行った。

明日、医師と話してから
メイソンの両親には、
連絡することにした。
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