···メール


蒼空は、毎年父親から届く
誕生日プレゼントを喜んでいて
「パパって、どんな人?」
と、訊ねるので
写真を見せたり、話をきかせる。

「蒼空、ごめんね。
パパと一緒に入れなくて。」
と、言うと蒼空に
「小学校の入学式のとき
パパきてくれる?」
と、言われて、どうしたものかと
悩んだが・・
「う~ん、どうかな?」
と、濁すと
「ママ、訊いてみて?」
と、言われてしまい
「・・・うん、わかった。」
沙織は、どうしたものかと
思いながら、
絢とアンソニーに相談した。

アンソニーが
「メイソンの両親に
話をして、連絡先を訊いてみる。」
と、言ってくれた。

メイソンの両親にも
毎年、蒼空の写真は送っているが・・

一週間過ぎた時に
私のパソコンにメールが届いた。

メイソンからだ・・・
『サオリ、ソラ、元気ですか?
俺は、元気にしています。

サオリ、本当に色々と
すまなかった。
謝ってすむことではないのは
わかっているが
謝らせてほしい。

蒼空にも父親らしいことを
何もしてあげれなくて
申し訳ないと思っている
入学式って、いつなのかな?
行けるようにする。
ソラの為に少しでも
出来ることは、してあげたいから。』
と、書いてあった。
『メイソン、メールありがとう。
私も蒼空も元気です。
蒼空の誕生日には
毎年、プレゼントありがとう。
蒼空は、毎年パパからのプレゼント
喜んでいるよ。
入学式は、4月7日です。
無理は、しなくて良いからね。』
メイソンから、携帯の番号も
書いてあったが
メイソンが結婚とかしていたら
いけないからと
こちらかは、かけなかった。

蒼空には、
「パパが入学式にこれるかもって。」
と、話すとスゴく喜んでいた。

「あくまでもお仕事の都合が
ついたらね。」
と、話しておいた。
来れなかったら、いけないので。

それからは、度々メイソンと
メールのやり取りをした。
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