···五歳


あれから更に三年が過ぎた。

蒼空は、五才をすぎ・・
もうすぐ小学生になる。

沙織と蒼空は、
沙織の両親との生活から
二年前に離れて
マンションで暮らしている。

モデルの仕事で
スタッフの方々に
両親の住む街まで、
きて貰う事が申し訳なく
両親と絢とアンソニーとも
話して決めた。

翻訳の仕事も順調になり
モデルの仕事もアンソニーが
良い待遇にしてくれていた。

その上、沙織の退職金も
蒼空の為にと出してくれた。

そして、先日
叔母の絢から
「メイソンから、預かったの」
と、私の口座に送金があった。

こんなに?と、思ったが
「受け取っておきなさい。
今から、蒼空にもお金がかかるのよ。
あなたが、結婚したときは
その時でいいじゃない。」
と、言われて
両親も
「メイソンの気持ちだろうから。」
と、言ったので
蒼空の為に貯金をした。

絢から
「メイソンを叩いてしまったの。」
と、言われて
驚いたけど、私を思ってのことだと
クスクス笑ってしまうと
母は、自分の妹に呆れていた。
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