隠れイケメンの王子様に恋しました
ではまずは会社案内から。
という事でぞろぞろと中山さんの後について各部署を見て回った。

築3年という事でどこも綺麗で部署内も整理整頓がなされてて働きやすそうだった。
そして最上階へ。

「ここは会長社長専務など上司が居るフロアーだ、会議室もある。ここで重要会議が行われたりする。せっかくだから会長に挨拶でも…」

「え~っ」と、おそれ多いとざわつく私たち。

「と、思ったが会長も社長も不在だ。残念だったな」

ニヤリと笑いみんなの顔を見回す中山さん。
ホッとしたようながっかりしたような…。
御影会長は一代でこのMIKAGE自動車を築き上げた誰もが知る有名人だ。
ちょっとは会ってみたかったかも。
なんて思いながら、みんなで階段で降りるためにエレベーターのあるホールを通っていると、エレベーターが開き二人の背の高い男性が降りてきた。

「お、これは副社長。良いところへ」

「ああ、中山さん。これは…例の研修ですか?」

「…あ!」

中山さんと話している男性は副社長らしい。
めちゃくちゃイケメンで朋絵達女子がこそこそと騒いでる。
でも、なの葉だけは目を見開きぽかんと開けた口を抑えある一点を凝視していた。

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