隠れイケメンの王子様に恋しました
今日は年に数回ある工場の飲み会。

総勢50名ほどの大所帯の飲み会は行き付けの居酒屋2階を貸しきって行われる。

若い人が多いので飲み会はいつも大盛り上がり。
今までお酒を飲めなかったなの葉はこの前大失態を犯したので気を付けようと思いながら初めてのビールを飲んだ。

「う、にがーい」

一口飲んだだけでその苦さに舌を出していると隣に座ってた高岡さんに笑われた。

「あははっ、なの葉ちゃんは二十歳になって酒が飲めるようになっても、ビールの旨さはまだわからないか?」

「はい、お酒飲んだの2度目なので」

苦笑いで答えると高岡さんは飲みやすい梅酒のソーダ割りを頼んでくれた。

優しい高岡さんは御年64歳。
本当は定年を迎え悠々自適の生活をしているはずだけど、高岡さんの技術は神レベルで後を引き継ぐ後輩がまだいなかったため後輩の育成のために残ってくれている。

そしてその教え子の筆頭が大宮さん。
特に目をかけてるようで大宮さんは俺の後継者だと公言している。
大宮さんも高岡さんを慕っているようでよく二人で機械の前で真剣に話しているのを見かける。
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