隠れイケメンの王子様に恋しました
なの葉をじっくりと眺めそう言うと雪都は首筋にキスを落とし、指を這わせ柔らかい感触を楽しんだ。
触れられたところから熱を持ち、熱くなる身体。
なの葉は目を瞑りその手の感触に身を委ねた。

なの葉の反応を見ながら雪都は唇を這わせ敏感なところをくすぐると思わず悲鳴が上がる。
温かくて気持ちよくて味わったことの無い感覚になの葉は頭がおかしくなりそうで指を噛んでその快感に耐えた。
熱くなる身体に息も絶え絶えで、その間も執拗に舌は這い指が掻き回し敏感なところを吸われる。

「んん…っ!」

耐え切れなくてイってしまったなの葉に顔を上げた雪都は艶めく唇を手の甲で拭い、噛んでる手を取って繋ぎなの葉に優しくキスをした。
その間も敏感なところをくすぐられ小さく呻く。

「初めてだろ?」

悩ましげな顔でうんうんと頷いたなの葉を嬉しそうに見ていた雪都は体制を起こし、なの葉の脚を上げ見下ろす。

「俺がなの葉の最初の男だ、そして…」

最後まで言わずに妖艶に笑うとぐいっと熱いものをなの葉に押し込んだ。

「…っはあっ…!」

痛みに耐えるなの葉は熱い吐息をこぼす。
ゆっくりと動き出した雪都に全身を預け痛みが快楽に変わる頃、激しくなる動きになの葉は頭の中がぐちゃぐちゃで何が起こっているのか分からなくなって、動く合間にキスをしてくる雪都に手を伸ばし熱に浮かされたように名を呼び、もっと、とキスをねだった。

「ゆきと…ゆきと…!」

雪都から滴る汗がなの葉の頬に落ちて目を開けると、眉根を寄せる雪都が見下ろしてきてまたきゅうんと胸が鳴る。

「なの葉…なの葉好きだ…」

激しくなる振動と二人の吐息しか聞こえなくて、お互いを確かめ合うように夢中で名前を呼びあった。


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