魔女狩り

-8-


砂漠の民の軍勢が500人近くであったのに対し、騎士団の軍勢は70人程度しかいなかった。


騎士団の状況は余りにも不利だった。


しかし、ゼノスに退く気など全くなく、負ける気など毛頭なかった。


ゼノスにあるのは騎士の誇りと、死んだ友への想いだけだった。


そして、それぞれの指揮官の号令と共に、戦いの火蓋は切って落とされた。






騎士団はゼノスの一喝と共に雄叫びをあげ、そして砂漠の民の軍勢へと突っ込んで行くのだった。


ゼノスに特に策略などなかった。


しかし、その勢いに気押された砂漠の民は、次々と馬から切り落とされるのだった。


そして、中央突破した騎士団は散開し、砂漠の民との乱戦にもつれこんだ。






一方、捕らえられた盗賊はキリクと何人かの騎士によって守られていた。


砂漠の民は確実に盗賊の解放を図る。


キリク達は臨戦体制に入り、敵を待ち構えていた。


そして、ゼノス達の猛攻を逃れた砂漠の民の軍勢はキリク達に迫り来るのだった。

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