魔女狩り
#1

…―あれから2年の月日が流れた。


その後、幾度とない攻防が繰り広げられ、抵抗軍は国王軍下のいくつかの街を抑えるに至っていた。


一方、国王軍も騎士団の増強を図り、抵抗軍を粉砕するための力を着々と蓄えていた。



キリク達はと言うと、グレイオス、ラウルとは離れ、それぞれ占拠した都市の防衛に当たっていた。


キリクは東の都市アトス、ラウルは防衛都市ジャノスの目と鼻先の都市ジャイス、グレイオスはその間の都市オーランドを防衛していた。



ジャノス、ジャイスは膠着状態であり、キリクの抑えるアトス周辺も現在は落ち着いていた。


問題はグレイオスの防衛する都市オーランドだった。


ラウルとキリクの繋がりを断ち、少しでも戦況を有利にするため、国王軍はここを抑えようとしているのだった。


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