俺様課長のお気に入り
「いや。なんでもない。今のは忘れろ」

「いやいや、ばっちり聞こえちゃいましたから」

思わずクスクス笑ってしまった。

要君は私より年上で、仕事ができて、いつも俺様全開なのに、こんな甘えん坊な一面を持っていたとは……
胸の奥がキュンとする。

「要君、仕事はとりあえず、様子を見ながら続けるってことでいいかなあ?」

「ああ。くれぐれも無理はしないように」

「うん。それから、私を独占できなくなる方は……」

「だから、蒸し返すな!」

「あはは」

「こら、ちび陽菜のくせに」

「要君、子どもができたらもっと幸せだって、前に言ってくれたよね?」

「ああ」

「私もその通りだと思う。だって今、私すっごく幸せに感じてるもん。要君がこんなに素敵なプレゼントをくれたんだなって」

まだぺたんこなお腹に、手を当てた。

「要君は、いつも私を幸せでいっぱいにしてくれる。だからね、私は要君が大好き。いつも一緒にいたいの。私だって、要君を独占したいって思ってるよ。お互い様だね」

「陽菜……」

要君は、ぎゅっと私を抱きしめた。

「子育ては大変だと思うけど、要君がいるなら、きっと大丈夫だって思える。頼りにしてるよ、要君」

「そうだな。俺も陽菜がいるから頑張れるんだ。
ごめん、つまらない嫉妬だったな」

「私は嬉しかったよ?要君が嫉妬してくれて」




「ここに、俺達の子どもがいるんだな」

私のお腹にそっと手を当てて、呟いた。

「これはもう…………喜びしかないな」

「要君!!」

思わず要君に抱きついた。

「ケイにしたら、弟か妹みたいなもんか。ケイ、楽しみだな」

「ワン!!」

部屋の中は幸せ一色になる。
素敵な旦那様のおかげで、不安なことも楽しみに変わる。

要君、これからも笑顔いっぱいの家庭を作っていこうね。



END
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