過ぎた時間は違っても
だって一緒にいてもバスケをしたり、家族の話をしたりするだけで恋愛や友達の話にまでならない。最近は聞いてみたいと思うようになったけれど、唯織の事だから自分の恋愛事情なんて話さないだろう。

「敵は多いな・・・」

「・・・えっ。・・・部長、まさか・・・?」

「見ていたら吸い込まれそうになって、でも目を逸らせなくて。動いていないのに顔も熱いって明穂に相談したら恋だって言われちゃってね。羽季にも見向きしないような子に好きになってもらえる訳無いのにさ。勘違いであってくれないかなって思うんだ」

「俺もです。兄弟なのにって耐えるのに必死で。いっそのこと、誰かと恋人関係になってくれたら諦められるのに」
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