過ぎた時間は違っても
「・・・無理しなくて良いよ。知られたくなかったんだろう?だから翔琉先輩に説明してもらうために家を出たんだろう?」

「何で分かるかな・・・」

「そりゃあ分かるさ。友達だもん」

寿命が短いと知られれば、せっかく出来た友達がいなくなってしまうかもしれない。離れなくても辛くて苦しい思いをさせてしまうかもしれない。
公園に来たのだって、目の前で離れていく友達を見ていたくなかったからなんだろう。自分の心を守るためだったんだろう。だから、上手く誤魔化してくれるかもしれないと思って翔琉先輩にあの場を任せたんだろう。自分じゃどう言ったら良いのか分からないから。信じてもらえるか、怖かったから。
< 199 / 260 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop