先生、好きって言って。




『体調悪いやつをほっとけるかよ。だから、黙ってついてこい。』




「…はい。」



すごく、すごく申し訳なくなった。




仮病使うのってこんなに罪悪感があるんだ。





しかも好きな人に嘘をつくなんて…






そして、保健室の扉を開けると、中には誰もいなかった。





保健室の先生は今日は他の学校に行ってるみたい。




『ほら、さっさと寝ろ。これ書いといてやるから。』




「あの、先生。さっきの事…」




『…お前なんか、嫌い。』



うぐっ



かなりグサッときた。




『そう言わねぇといけない事情があるって言ったら?』




「え?」




『いや、何でもない。ていうか、さっさと卒業しろ。』




うわ、急に話変えられた。




「もう!先生!話逸らさないで!事情ってなんですか?」




『お前には関係ない。ほっとけ。じゃあ、ゆっくり休めよ。』




ああ!ちょっと!




「っ先生!」





バタン






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