あなたの愛に包まれて
「俺は幸せものだな」
匡祐は千晃と二人ベッドに横になっていた。

結婚式を終えて母と力を自宅へ送り二人は余韻に浸りながら寝る用意を済ませた。
そして匡祐は千晃に腕枕をしながら、ついさっき撮ったばかりの写真を見ていた。

たくさんの写真の中には剣持や助川の号泣している姿や千晃と匡祐の誓いのキスの写真、最後に全員で撮った家族写真がある。
その一枚一枚を見ながら二人は幸せをかみしめている。

「千晃。」
匡祐が写真をサイドボードに置いて千晃を見る。
「ん?」
「ありがとう。本当に。」
「私こそ。ありがとう。」
千晃が真剣な表情の匡祐に笑顔を向ける。
「俺の家族のことも大切に想ってくれて、本当に感謝してるんだ。」
「当然でしょ?それに私にとってははじめての本当の家族のようで、私もうれしいの。」
匡祐は千晃の言葉に微笑み、千晃を強く抱きしめた。
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