守る理由。

とはいえ僕は、煌くんのことが嫌いなわけでは決してない。

寧ろ結構好き(恋愛感情とかではなく友人として)だったりはする。

彼は実は、僕の“因縁”相手達と部活が同じであったりして、交流は中々に深い。

それでいてその“因縁”相手達と結構仲良しで…だからこそ、きっと僕と彼らの間にある、謎の“境界線”に何か思うところはあるだろう。

その証拠に何回か出くわしたとき、彼は不思議そうな顔で僕のことを見ていた。

それでも尚、関わり方を変えることもなく…今まで通り双方と関わっている彼は、何だか凄いなと何度も感じている。

出会い方こそ今のように揶揄われるような出会い方だったとはいえ、数少ない友人としてとても感謝はしているし…もっと彼のことを知りたい、仲良くなりたい…そう思うくらいではある。

“因縁”を持ってから一人で居続けた僕にとって…璃奈さんと煌くんの二人は、かなり大切な存在なのだ。



…なんて、照れくさいし今更だから二人には言ったりしないけど。



そんなことを思いながら、話している二人の方を向いた。