しあわせ食堂の異世界ご飯4
 コロッケを平らげてしまったルシオといえば、いい笑顔で微笑んだ。
「ひとり一個の販売だったので、仕方がないのです」
「……そうだったな」
 政治面ではどんなに冷酷な指示を出すライナスも、胃袋をがっしり掴まれてはその判断に多少の誤差が出てしまうようだ。
 もう一度深いため息を吐き、この話はここで終了とした。
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