しあわせ食堂の異世界ご飯4
 大変だけど頑張ろうねと、アリアはカミルに微笑みかける。
 お腹を空かせた子供たちがやってくるのだから、とびきり美味しいものを食べさせてあげたい。

「……ふう」
 アリアは額にかいた汗を拭って、順調に進んでいるか確認をする。
「ご飯は土鍋で炊いてるから、あと十分もしないでできるかな?」
 その隣にある大鍋ふたつでは、大量の野菜スープを作っている。具材はゴボウ、ニンジン、ジャガイモ、大根、椎茸だ。
 これはアリアの担当で、調理はすでに終わっている。このまま弱火にかけておけば問題はない。
 シャルルが用意してくれたのは、レタスとキャベツが入ったボウル、トマトだけが入ったボウル、キュウリだけが入ったボウルだ。それぞれふたつずつ用意してある。
 野菜の準備が終わり、シャルルは大量の卵を割っている最中だ。
 そして残ったふたつのコンロには、油の入った鍋が載っていて、カミルが必死でカツを揚げている。油を使っているということもあり、かなり暑そうだ。
 カツはひとり一枚必要なので、運営側の分も合わせて軽く二百枚は必要な計算になる。アリアはその横について、揚げ終わったカツをザクザク切っていく。
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