しあわせ食堂の異世界ご飯４

　学園の設立に関してはとても気になるけれど、まずは開店準備だ。そう思いながら、アリアたちはしあわせ食堂へ戻った。
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　通りから一本路地裏に入ると、アリアが働いている『しあわせ食堂』がある。
　表に面した壁には大きな窓があって、中の様子がよく見える。
　店内にはカウンターが五席、ふたり掛けのテーブル席が二席と、四人掛けのものが三席用意されている。
　外観こそ少し寂れているけれど、内装は白と水色のストライプの壁紙を使用していて、店主の手入れが行き届いた落ち着く雰囲気になっている。
　そんなしあわせ食堂は、開店前からお客さんが列を作る。
　お目当てはもちろん、アリアが作る日本料理。
　メインメニューは『カレー』で、この世界にはレシピがない。そのため、今はアリアと教えてもらったカミル以外には作ることができない。
　さらにお昼時になると、仕事のお昼休憩になった常連さんたちが続々とやってくる。

　今日もいつものように、賑やかなお昼の時間が始まった。
「いらっしゃいませー！」
「こんにちはっす！　アリアさん、ハンバーグってまだあります？」