我妻教育3
ほっとしたような、残念なような、相反する想いが胸をしめつけた。
あたしは、一生懸命笑顔を作る。
「まぁ結婚に関しては、考えるのはせめて成人してからでいいんじゃない?
ていうか、あたしから見たら、啓志郎くんはすでに一人前以上なんだけど…。
お父さんがまだだっていうなら、頑張って」
励ます意味を込めて、啓志郎くんの頭をポンポンと撫でる。
すぐに、あたしのその手は啓志郎くんに掴まれた。
ポンポン(子ども扱い)嫌いだったかな?
手を握ったまま、啓志郎くんはあたしを見た。
さぐるように見つめてくる瞳が不安げに揺れている。
「努力する。…だから、まだ、待ってくれるか?」
懇願するような声。
こんな弱気な顔、初めて見た。
胸がギュッとして、たまらず微笑みかけた。
「大人になってから、それでもあたしがいいって言ってくれるなら、啓志郎くんとの結婚、真剣に考えるよ」
って、何、上から言ってんだか(笑)
「…ありがとう」
啓志郎くんは、緊張感が解けたような、穏やかな顔をした。
それから、婚姻届に視線を走らせ、「また白紙か。先は長いな」と苦笑いしてから、
「では、また改めて求婚させてもらう」
婚姻届を丁寧に折り直し、封筒に入れると、すっとジャケットの内ポケットにしまった。
「そろそろ参る」
一瞬にしてその顔は引き締まり、あたしのいない遠くを見据えた。
あたしは、一生懸命笑顔を作る。
「まぁ結婚に関しては、考えるのはせめて成人してからでいいんじゃない?
ていうか、あたしから見たら、啓志郎くんはすでに一人前以上なんだけど…。
お父さんがまだだっていうなら、頑張って」
励ます意味を込めて、啓志郎くんの頭をポンポンと撫でる。
すぐに、あたしのその手は啓志郎くんに掴まれた。
ポンポン(子ども扱い)嫌いだったかな?
手を握ったまま、啓志郎くんはあたしを見た。
さぐるように見つめてくる瞳が不安げに揺れている。
「努力する。…だから、まだ、待ってくれるか?」
懇願するような声。
こんな弱気な顔、初めて見た。
胸がギュッとして、たまらず微笑みかけた。
「大人になってから、それでもあたしがいいって言ってくれるなら、啓志郎くんとの結婚、真剣に考えるよ」
って、何、上から言ってんだか(笑)
「…ありがとう」
啓志郎くんは、緊張感が解けたような、穏やかな顔をした。
それから、婚姻届に視線を走らせ、「また白紙か。先は長いな」と苦笑いしてから、
「では、また改めて求婚させてもらう」
婚姻届を丁寧に折り直し、封筒に入れると、すっとジャケットの内ポケットにしまった。
「そろそろ参る」
一瞬にしてその顔は引き締まり、あたしのいない遠くを見据えた。