執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
 

 どうして雅文は、ただの遊び相手の私にこんなに執着するんだろう。

 夢に見ていた三年前の心の痛みが生々しく甦って、目じりにじわりと涙が浮かんだ。


 帰ろう。
 そう思って起き上がろうとすると、肘がベッドサイドのテーブルにぶつかった。
 そこに置いてあった書類が床に散らばる。

「あ……っ」

 私は慌てて手を伸ばし、落ちた書類を拾い上げながら辺りを見回した。
 寝室にまで仕事の本や資料が山積みだ。

 雅文はすごく忙しいんだろうな。

 そう思いながらなにげなく拾い集めた書類を見ると、その内容に目が釘付けになった。
 そこに書かれていたのは、新しい店舗のデザインだった。

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