妖狐の瞳に恋をした
翡翠はいつもの時間にマンションに帰ってくると、ソファーに

横になっていた私を見つけ駆け寄る。

「瑠璃、調子悪いのか?」

「ん~、なんか最近体調が良くなくて、妖狐になったことと何か

 関係があるかもしれないし、病院に行く前に翡翠に相談しようと思って」

「そうか・・・じゃあ、ちょっと蘇芳に診てもらおう。」

「うん」

暫くすると蘇芳さんが部屋にやってきた。

「最近、体調が優れないとか?」

「そうなんです。微熱が続くというか・・・」

私の言葉を聞いてから、右手を私の頭から下にかざしていく。

お腹のあたりに手がかざされると、目を見開いた。

「あ~、これは・・・。」

「「 え、何なんですか!?」」

私と翡翠は声を合わせて聞いていた。

蘇芳さんは、私達の顔を見て笑みをみせた。

「おめでたです。」

「「 おめでた・・・ 」」
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