妖狐の瞳に恋をした
翡翠の言った言葉が頭の中をぐるぐる回っている。

私が妖狐になるの?

人間じゃなくなる!?

「私は、もう人間じゃないの?」

「いや、まだ完全に妖狐になったわけじゃないんだ。完全な妖狐

 になるにはもう一つしなければいけない事がある。

 でも、徐々に体は変化してきているはずなんだ」

「そうなんだ・・・」

「瑠璃の意思も確認しないまま、こんな重大なことをしてしまって

 すまないと思っている。でも、分かってほしい、俺は瑠璃を失い

 たくなかったんだ。

 だから、俺が一生瑠璃を護ると誓う。この耳飾りはその証だ」

翡翠の言葉は私に大きな衝撃を与えた

翡翠は、私を妖狐にしてしまったから大事にしてくれていたの・・・

この翡翠とお揃いの耳飾りも、責任を取る証明としてだったの・・・

なんで、こんなに翡翠の言葉にショックを受けているんだろう・・・

あぁ、そうか・・・


“私は翡翠のことが好きなんだ”

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