妖狐の瞳に恋をした
いつもより早いが、近くまできていたのでデュパンに行くことにした。

「マスター、ちょっと早いけど来ちゃいました。」

「お、今日はデートだったのかな?」

「違いますよ、友達とウィンドーショッピングです。」

「世の中の男は、見る目がないのか?

 俺がもう少し若かったら、るーちゃんにアタックしてるんだがな」

「もう、マスターったら、私は全然モテませんから」

マスターと話していたら、さっきまでの憂鬱(ユウウツ)な気持ちが晴れていくよう

だった。

バイトが終わって家への帰り道、最近避けていた公園の道を通った。

公園に差し掛かると、視線を感じた。

ふと目を向けたが、誰もいなくて・・

でも、微かにお香のような香りがした気がした。
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