妖狐の瞳に恋をした
「瑠璃ちゃん、俺らも一緒に撮ろう」

空さんに腕を引っ張られ、コーナーに入れられた。

「はい、撮るよ~」

そう言うとぐいっと掴まれ、キスをしてくる。

「イヤ!ヤメテください!」

「ハッ!お前みたいな地味な奴、俺が相手してやってるんだから

 有難くいうこときけよ。」

「誰も頼んでないわ!いい加減にして!帰ります!」

そう言ってその場から飛び出し、逃げるように走った。

なんで、あんな人に・・・ファーストキスだったのに・・・。

唇を何度も手の甲でこすっていると、涙で視界が滲んでいった。

そのまま、家に帰るとデュパンに体調不良で休むと連絡をした。

今日は、もう何もしたくない。

暗くなった部屋に明かりをつけると、狐の置物が目に入った。
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