ニーハオ!パンヤオ!
しかし、ファリンたちが無事なのか不安に駆られ、じっとしてなどいられない。城中を歩き回り、外へ出る方法がないか探したが、天音は完全に城の中に閉じ込められてしまっている状態だった。

「……一体、どうしたら……」

ファリンたちには、もてなされてばかりだった。自分たちはファリンたちに何もできていない。それが悔しく、天音は金の装飾が施された扉の前で涙をこぼす。一度あふれてしまえば、もう止められない。

「…………どうしたら、いいの……?」

天音の口から嗚咽が漏れ、街の方から聞こえてくる爆音にびくりと何度も体を震わせる。こうしている間にも、ファリンたちはボロボロになっているかもしれない。

「ほう、ようやく年頃の娘の顔になったか。しっかり者と言われ続けて、表情が随分消えておったな」

扉の中から声が聞こえてくる。天音は涙を拭い、ゆっくりと扉に手をかけた。

扉の奥には、一段と豪華な景色が広がっていた。広い部屋中に金が使われ、大理石の床はピカピカと輝いている。柱には大きな宝石が埋め込まれていた。
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