二度目は本物の恋をしよう【番外編追加】

金曜日、いつもよりちょっとおしゃれなイタリアンで東山さんと食事をする。

「あっという間ですね。異動まで」

「ん~、俺にとっては長かったけどね。この部門、2年以上いたし」

「そっか。じゃあ、やっとですね。笑」

「でも、愛海が来てからの時間はあっという間だったよ。本部ビルに行って、幸せを感じてた時間がなくなるって思うと、かなり寂しい」

幸せを感じてた、って…私とのことを言ってる…?

「そんな風に思ってくれたこと、あるんですね」

「ふふ。そりゃ、たくさんあるよ。愛海はないの?」

「私は…ありますけど東山さんは、例えばいつですか?どの時?」

「2か月くらいまえの残業してるとき、愛海が自分の椅子 持ってきて、俺の席の横座って質問してきたとき」

「ありましたね。あれが幸せですか?」

「うん。パソコンの画面、一緒に見たりして。顔近いのに、全然気づかず一生懸命俺の話聞いてた」

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