二度目は本物の恋をしよう【番外編追加】

一つ離れたチームにいる彼。仕事が分担されているため、直接一緒に仕事することはないけどわからないところがあれば相談にのってくれる。私が長い時間一人でいたり、仕事が上手くいかず、しょんぼりしているとき、さりげなく声をかけてくれる。

穏やかな雰囲気と大人の色気を振りまいている東山さんを目で追うようになったのは、配属されてすぐの頃だ。

3カ月前、たまたま休日出勤が2人きりのときに、初めて一緒に過ごした。それから急速に惹かれはじめ、付き合いだした。

東山さんからの誘いはいつも急だ。彼にとって二番目の私は、私からは誘えない。今まで一度も誘ったことがない。

19時に会社から3つ離れた駅で待合せ。駅の改札を出たところから、壁にもたれて何かを読んでいる東山さんが見える。

細身で色白でメガネ。長めの前髪を自然に後ろに流す感じにして少しウェーブのかかった黒髪。

来年には30歳になるようにはとても見えない。遠目から見れば大学生くらいのお兄ちゃんだ。仕事上スーツを着ることが少なく、ラフな格好が多いのもその一因だろう。

見た目は私のドストライクだ。普段はクールなイメージでどちらかというと無口。だからといって協調性がないわけでもなく、雑談ながら微笑している姿もよく見かける。そんな東山さんを見かけるたびに胸がキュンと高鳴る。
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