欲しがりな幼なじみ
言いかけたところで、急に黙ってしまう竹内くんに首を傾げる。
どうしたの?
「なんか目に入ったみたい……」
「えっ」
シパシパと、少し痛そうに瞬きをする竹内くん。
だ、大丈夫かな。
「ちょっと見せて」
椅子から立ち上がって、竹内くんの前に立つ。
私よりずっと身長の高い竹内くんに少し顔を寄せてもらって、
瞳の中に何か入っていないか見ようとした
……のだけれど。
「って、鏡あるからここまでしなくてもって感じだよね」
慌てて竹内くんから離れる。
ついこの前、由良くんに"警戒心がない"と指摘されたばかりだった。
あの時はカチンときたけれど、確かに私のこういう所は直さないといけない。