完璧人間サマは私に夢中。

「同じく会計に立候補しましたぁ、

 1年4組の植田(うえだ)華恋(かれん)でーす。

 中学の時も会計やってたんでここでは初だけどそれなりに戦力になれますよー。

 よろしくお願いしまーす。」


私の向かいに座っているツインテールの女の子がゆる〜い敬語で言った。


見たことあるなぁとは思ってたけど同じクラスだったなんて。


自分の記憶力に悲しくなる。




「書記に立候補した2年5組の川崎(かわさき)裕斗(ゆうと)

 こう見えて字は綺麗なんで信任よろしくお願いします。」


私の隣の席の人が自己紹介をし、頭を下げた。


すっごく目つきが悪くて、学ランの前のボタンも止めないで全開な崩した着方だからハッキリ言って怖い。



おんなじ書記になっちゃうとは…。


嫌でも関わらないといけないよね。




って私の番だ!


「同じく書記に立候補しました、1年4組の山本兎羽です。

 生徒会の経験はありませんが幼稚園の頃から書道を習っているので

 それを活かしていけるといいなって思ってます。

 …よろしくお願いします。」


「ふふっ。」


…またレオさんが笑ってる。



やっぱり私関係で笑ってるよね?


タイミング的にも目線的にも。




「レオが笑ってる…?

 何?明日は槍でも降る?」


副会長に立候補してた…眞秋先パイがドン引きしてる。



「失礼しました。

 …まぁ明日は信任になるし、このメンバーで生徒会役員は確定でしょう。

 半年間よろしくお願いしますね。」


レオさんの言葉にみんながゆる〜く返事をしている中、私はぺこっとお辞儀しておく。


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