完璧人間サマは私に夢中。

「一応役員同士会話がしやすいようにあだ名のようなもので呼び合うようにしてるので、

 新入生2人はそれで覚えてください。」


「俺が眞秋だからマサ、

 凛はそのまんまリン、

 璃人もそのまんまリヒトで、

 裕斗がユートね。

 我らが会長は玲旺だからレオ。

 あだ名つってもほぼそのまんま!

 わかりやすいっしょ?」



「ふーん。なら、華恋もそのままカレンでいいわ。」


ツインテールの毛先をくるくると指に巻き付けながら言う華恋ちゃん。


先パイ達相手に敬語使わないって…。



「とわもトワでいいよね!」


「うん!」


凛ちゃんが確認してくれ、私は笑顔で答える。



「そうそう。別に普通に話せる仲なら好きに呼び合ってくれていいから。」


私と凛ちゃんが幼馴染なことを知ってるのだろう。



レオ先パイは優しい笑みを私に向けてくる。



この人が普段笑わないって嘘じゃない?


私むしろ笑顔しか見てない気がするよ?



「明日は5時間目に生徒総会があるから、

 お昼休みが終わる10分前には体育館来てください。

 …トワ以外はこれで終わり。」


「え…?」



「おいおい、レオどうした?

 なんか変だぞ?」


「ほら、早く。トワ以外は退出。」


無表情で、有無を言わせない口調。



私だけ何で残らされるの…?


まだ10分くらい休み時間が残っている。





結局私とレオ先パイ以外は生徒会室から出ていってしまう。



最後に部屋を出たカレンちゃんがぴしゃりとドアを閉めた。


はい、2人きりの密室の完成。


なんてことを呑気に考えてる場合ではない。




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